nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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簡易型トラッキング電源の製作(その1)

 以前、「簡易トラッキング電源の基本回路」というタイトルで、3端子レギュレータを使用したトラッキング電源の基本回路を実験しました。これらの回路はブレッドボード上で基本動作を確認したものの、使用に耐えうるものか?少し・・・どころか凄く不安でした。
 と言うことで、自前の実験用電源にも使えればと実際に組んでみました。
 オペアンプ回路等の簡単な実験に使用できるように、基本回路に少しオマケを付けて「簡易型トラッキング電源」としました。
  簡易TRCK電源(製作)_基板 


1.基本方針
  実験回路を保護するために電流制限が欲しいし、また安価で製作が容易な簡単回路に重点を置くことにしました。少しもの足りませんが、手持ちのパーツと相談して次の仕様としました。

 (1) 仕様(目標)
   電圧:約0~±20Vの可変安定化トラッキング
   電流:約0~500mAの可変定電流(電流制限)

 (2) 仕様の概要
   ±電源の為にはトラッキング機能は外せません。最大電圧は±20Vまでとし約0Vから調整可能とします。電流容量は500mAあれば十分ですが、実験回路の保護のために電流制限機能を付けます。


2.回路の説明
  次にバラック版の回路図を示します。素人故に危ないことをしている部分があると思いますので、参考にされる方は(いないでしょうけど)間違い探しをしてください。(H27.1.17)回路図をバラック版に変更しました。トラッキング制御部が製作版と異なっています。
  簡易型トラッキング電源(バラック版)回路small

 (1) 全体構成
   ±共に定電流回路+定電圧回路の2段構成で、なるべく汎用部品を使用すべく3端子レギュレータで構成しました。

 (3) 定電流回路
   可変3端子レギュレータの応用で、Out-Adj間電圧が1.25Vであることを利用したあんちょこ定電流回路です。

  ① 定電流値はOut-Adj間の抵抗で決まりますが、この抵抗には負荷電流が流れるため消費電力が大きくなり一般の可変抵抗は使用できません。
   そこで見方を変えてOut-Adj間電圧1.25Vを弄ることにします。Out-Adj間に外部電圧を割り込ませると、1.25Vに足りない分の電流だけが抵抗に流れることになり、定電流を外部電圧で可変出来ることになります。抵抗を2Ωとして外部電源を0~1.25Vとすると定電流値は625mA~0mAの範囲で変化します。

  ② 外部電圧は安定化する必要があります。そこで別の可変3端子レギュレータで6.25mAの定電流源を作り、直列に入れた200Ω可変抵抗で生じる電圧を外部電圧に使用します。
   この定電流源には小型のLM317LZを使用しました。±を同時に調整すべく2連型可変抵抗を使っているため、ギャングエラーによる誤差が生じますが目を瞑ります。

 (2) 定電圧回路
   固定電圧型の3端子レギュレータを電流ブースターとして使用して、OPアンプで出力電圧を制御します。
   +側オペアンプ(非反転作動)はゲインが10倍であり、基準電圧としてTL431による2.5Vを10kΩ可変抵抗で0~2.0Vに可変することで、最大+Voutは20Vとなります。
   -側オペアンプは+Voutと-Voutの中点がGNDレベルとなるように、すなわち-Voutを+Voutの極性反転した同一値に制御します。±Voutの差はオペアンプや抵抗器の誤差によるもので、私の作例では20mV程度となりましたが妥協範囲です。(H27.1.17)バラック版の説明であり、製作版では-Voutの部分は少し異なっています)


4.バラック組立て
  小型ユニバーサル基板に組んでバラックで作動確認と調整を行いました。

 (1) 使用パーツ
   電源トランスは、以前イコライザアンプを取り外したパイオニアのC90プリアンプからの摘出品です。AC22V×2、32.5VAは少し容量不足で、もう一回り大きなものが欲しいところです。
   抵抗器のうち定電流を決定する2Ω及び電流計測用の1Ωは、出来るだけ絶対値が合致するように自作の低抵抗計で選別しました。200Ω2連可変抵抗はギャングエラーが小さいものがベターです。
  簡易TRCK電源(製作)_トランス  簡易TRCK電源(製作)_抵抗選別

 (2) 定電圧回路の調整
   電圧設定VR(10k)と直列の5kトリマを調整して、±Voutが最大20.0V強となるように設定します。これでVRを回すことで約0~20.0Vを変化できます。
   VRを最小にしても±Voutはゼロにはならず数十mV未満を示します。VRの精度やオペアンプのオフセットの影響で、オフセット回路を追加すれば調整可能だと思いますが気にしないことにします。

 (3) 定電流回路の調整
   ±の定電流源LM317LZのトリマで、電流制限抵抗VR(200Ω)の両端電圧が1.25V(定電流6.25mA)となるように調整し、VRを回して抵抗(2Ω)両端電圧が0V~1.25Vに変化することを確認します。これでVRにより定電流値を0~625mAに可変出来ます。
   VRを最小にしても電流値はゼロにはならず20mA程度となりました。VRの精度等が原因ですが、これも気にしないことにします。


3.簡単な作動確認
  バラックとは言え組んだだけでは何なので、簡単な作動確認を行いました。これで問題なければケースに組込む予定です。
  ヒートシンクが無いため長時間の連続負荷には耐えません。扇子であおぎながら単時間で調整と確認を行いました。
  定電圧回路はまだしも定電流回路が旨く作動するか心配です。
  簡易TRCK電源(製作)_バラック計測

 (1) ±電圧誤差
   無負荷状態で±Voutの電圧差を計測しました。結果は次のとおりですが、概ね30mV以下に収まっています。
    +Vout:20.58V、15.03V、10.02V、5.01V
    -Vout:20.60V、15.06V、10.02V、5.00V

 (2) 電圧変動
   無負荷と負荷電流500mAでの±Voutの変動を計測しました。
    +Vout:20.02V→19.99V、18.01V→18.00V、10.01V→ 9.99、5.00V→4.99V
    -Vout:20.03V→20.02V、18.04V→18.02V、10.02V→10.01、4.99V→4.97V

 (3) 定電流作動確認
   Voutを1.0V、電流制限を最大とし、出力を共にGNDに短絡すると±Voutは0V近くまで低下して負荷電流が約625mAとなり、短絡を開放すると元に戻ることを確認しました。仕組みは分かっていても出力の短絡テストは心臓に悪いです。
   同様に、短絡状態で電流制限VRを左に回すと負荷電流が減少し、最小で約ゼロ(20mA程度)になることを確認します。さらに、電流制限値(定電流値)を任意に設定し、過負荷や出力ショートでも設定以上の電流が流れないことを確認します。どうやら定電流回路は正常に作動しているようです。


4.その他
  以上で定電圧及び定電流回路の基本的な作動確認が終了しました。
  性能的にイマイチな部分、機能的に物足りない部分、出力電圧・電流がもう少し欲しい等の雑念がありますが、考えていると何時までも組み上がらないので諦めも肝心です。
  あとはパネルメータ回路を追加して適当なケースに入れると、簡易型トラッキング電源が完成する予定です。
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