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nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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パワーアンプYAMAHA B-3(1号機)の整備 (その1)

 さてさて、しばらく電子工作を離れて趣味の対象が別のところに行っていましたが、ここの所少しずつ禁断症状が出てきて、何かめぼしいネタを探していました。
 先日、もう使うことも無いだろうと引退宣告をして、クローゼットの奥深くに仕舞い込んだパワーアンプYAMAHA B-3を思い出し、ネタにしようと企んでいます。
 2台ありますが、購入後30年以上の付き合いとなります。1台は数年前に使った記憶があり、何事もなければ動作するはず?です。もう1台は10年近く電源を入れた記憶がなく、確かプロテクト動作に持病があって、まともに使えそうもなかったような記憶もあります。
 今は、特に製作物のネタもないので、これらを整備しようと思います。私の技量では壊すことにもなりかねませんが、その時は運命と思って諦めましょう。
 と言うことで、先ずは正常動作するはず?の1号機に被検体となってもらいました。

  B3 #1_maintenance_View of 2sets of B3


1.情報収集と準備
 (1) 情報収集
  我流で挑んでもろくな結果にならないので、ネットで情報収集を行いました。B-3の修理を公開されている方も何人かおられ、大変参考になりました。有難うございました。私としては、懸念点は次のとおりです。
  ① 終段のVFET(2SK76Aと2SJ26A)を壊さないように細心の注意を。壊れたら代替はありません。特性上、ゼロバイアスで電圧をかけると飛んでしまいそうです。
  ② 初段のデュアルFET(2SK100)も代替はなさそう。ノイズ発生源となっていたらどうしよう。
  ③ 各種トランジスタの劣化も多々ありそうで、代替品の入手に苦労しそうです。
  ④ VFET保護に使われているヒューズ抵抗、こんなもの今時入手できるのか?

 (2) 準備
  実は、かれこれ10年程前にも整備を思い立ち(途中で挫折)、当時準備したものが手元に残っています。今回はこれらも活用します。

  B3 #1_Maintenance_Schematic Spare parts DCA75 TR

  ① 汎用コンデンサは全て交換しようと、当時購入したメタライズドフィルム(MKT)とポリスチレンが1台分あります。ケミコンは他の工作に流用したようで、半端な数しか残っていません。トランジスタも幾つかあります。何故これらを入手したか記憶にありません。

  ② 当時入手した回路図です。実物と比較してみましたが差異はないようです。
   余談ですが、回路図を見眺めると、似ていると言われるB-2と比べて各所が整理・シンプル化されており、コストダウンではなく余分なものを廃して音の追及を行った結果だと思います(思いたい)。
    例えば、
    ・終段は(2SK76/2SJ26)パラ →2SK76A/2SJ26A パワーは欲張らない。
    ・終段用電源はDC58V左右分離 →DC42V左右共通 クロストークは問題ない?
    ・初段は2SK431x2個 →Y-2SK100(YAMAHA選別) 初段は大切だから。
    ・保護回路 →Pd保護のみでDC入力保護が省略されている? 効果無いか?
    ・メータ及びメータ回路 →無し 野暮なものはB-3には似合わない。

  ③ 購入以来出番がなかったPeak社の半導体アナライザDCA75です。やっと活躍の機会となりました。半導体の生死チェックに役立ちそうです。

  ④ 最後は度胸と諦めです。整備と称して壊しても、自己嫌悪に陥らない気持ちが大切です。


2.開腹してみよう
 B-3(1号機)を引っ張り出してきました。裸のままクローゼットの奥に押し込んでいたためか、外観は埃と汚れ(カビ?)で汚いですね。数年前は確かに動いていたので、躊躇せずいきなり電源を入れてみます。電源ONでプロテクション表示が点滅し3秒ほどで解除されました。大きな問題はないようです。
  B3 #1_maintenance_Now start maintenance  B3 #1_maintenance_Rear panel
  B3 #1_maintenance_Protection OFF

 (1) 先ずは底から見てみます。横倒しにして底板を取り外すと、ごつい銅板部品が目に入ります。これは大型ブロックケミコン2本の端子に直接ボルト止めされており、アースラインの共通インピーダンス低下に寄与しています。ブロックケミコンにはYAMAHAカスタムのフィルムコンデンサが抱かせてあります。
  B3 #1_maintenance_Bottom view  B3 #1_maintenance_Bottom open
  
 (2) 次に天板を外しました。縦に2本の棒が通っていますが、これは背面に設けられた入力アッテネータを正面パネルから回すための軸です。こんな機構は止めて、アッテネータ自体にもう少しコストをかけた方が良いように思いますが。
  内側両サイドに垂直に取付けられた基板はドライバ段です。上部に見えている半固定抵抗はバランス調整とバイアス(アイドリング電流)調整用のものです。
  B3 #1_maintenance_Top open

 (3) いよいよ、ヒートシンク形状をしたサイドパネルも取り外しました。簡単にアジの開きのようにすることができ、基板間の接続もコネクタとなっているので、メンテは比較的やり易いと思います。サイドパネルに取付けられているのは、ドライバ基板と銅ヒートシンク付きの終段VFETです。
  B3 #1_maintenance_Both side open

 (4) 本体に残ったものは、電源部基板、ミューティング基板、それに電源トランスと先のブロックケミコン、その他諸々です。錆や液漏れ、大きな破損は見られません。


3.基板ごとにチェック
 劣化した患部を見つけるべく、基板ごとにつぶさに見ていきます。
 この1号機は、過去に修理履歴はなく、自分で手を入れた記憶もありません。パーツもハンダ付けもオリジナルのまま(のはず)です。
 今回の整備では、悪そうなパーツを全て交換すれば気分スッキリ!かもしれませんが、しかし長年連れ添った相棒としては、それはもはやB-3ではなく別のものになるような気がします。よって、できるだけオリジナルを残し、悪性患部(パーツ)だけを交換することとします。

 (1)ドライバ基板(Rch)
  RchにはNORMAL/BTL切替用リレーが搭載されており、左右chで対称ではありません。
  B3 #1_maintenance_Rch driver final PCB  B3 #1_maintenance_Rch PCB close up

  基板は、見たところ部品やパターンの破損はありませんが、足が真っ黒けになっているトランジスタやダイオードがいくつか見られます。これらは取り外して個別に詳細チェックしました。
  B3 #1_Maintenance_Rch TR removed  B3 #1_Maintenance_Rch Broken TR 2SC1213

  ダイオード1S1885は壊れていませんが、汎用品なので適当なものに交換します。2SA818(2個)と2SC1628も壊れてはいませんが、頭(ヒートフィン)が真っ黒で気持ちが悪いですね。幸いにも手持ちがあるので、交換候補としておきます。2SC1213(2個)は1個が劣化しておりhFEが18しかありません。ペアで適当なものと交換します。
  初段デュアルFETの2SK100も取り外しました。足が少し黒くなっていますが、壊れてはいません。交換品や互換品は入手不可能なので、ノイズ発生器になっているなら代用品に置き換えることも考えますが、先ずは足を磨いて再使用するつもりです。

 (2) ドライバ基板(Lch)
  Rchと同じように基板を取り出して、先ずは目視チェックです。
  B3 #1_Maintenance_Lch Driver final PCB  B3 #1_Maintenance_Lch PCB removed TR  

  こちらも、幾つかのトランジスタやダイオードの足が真っ黒になっています。
  B3 #1_Maintenance_Lch Removed TR

  トランジスタは壊れているものはありませんでしたが、Rchと同様に2SA818(2個)と2SC1628は交換するつもりです。2SC1213(2個)と2SC1775(2個)も適当な代替を見つけ、ペア組をして交換します。
  2SK100は取り外したものの、足を磨いて再利用するしかありません。型式の後に表示されている番号が78となっていますがRchは77でした。この数字は製造年?

 (3) ミューティング基板
  B3 #1_Maintenance_Muting PCB View  B3 #1_Maintenance_Muting PCB bottom view

  電解コンデンサは全て交換するため取り外しました。基板には部品番号が振られておらず、間違わないように回路図番号をマジックで書いておきます。
  B3 #1_Maintenance_Muting PCB removed parts
  
  足が黒くなったトランジスタとダイオードも取り外しました。これらは手持ちに適当な同等品があると思います。
  SP入切用リレーを取り外して接点を確認しました。接点にはうっすらと被膜状の汚れが付着しており、金メッキの輝きがなく酷い状態です。接点洗浄液とレンズクリーニングペーパで丁寧に磨き、元の輝きを取り戻しました。接点の劣化・変形もないので再利用します。
  B3 #1_Maintenance_SP relay before cleaning  B3 #1_Maintenance_SP relay cleaning

 (4) 電源部基板
  B3 #1_Maintenance_Power PCB View  B3 #1_Maintenance_Power PCB bottom view

   ドライバ段用のDC±85Vの定電圧電源です。特殊な回路やパーツは使用されていません。先ず、電解コンデンサは全て交換するため取り外し、回路図番号を基板に書いておきました。
  B3 #1_Maintenance_Power PCB removed parts

   電圧調整用の4.7k半固定抵抗は、基板の表と裏の両方から回せる形状のものです。う~ん、これは手持ちが無いぞ。組み上げた状態では裏からさわるので、基板裏に通常タイプ(密閉型 5k)を取付けて良しとするか?

 (5) 終段VFET
   左右ch共に、ヒートシンクごとサイドパネルから取り外しました。VFET(2SK76A/2SJ26A)はハンダ付けではなくソケットに刺さっており、ビスを外すと簡単に取り外すことができます。古いシリコングリスも拭き取ってさっぱりしました。
  B3 #1_Maintenance_Final VFET top view  B3 #1_Maintenance_Final VFET removed and clean-up

   よくよく見ると、左右でVFETの形状が微妙に違い、Lchのものは頭が少し丸みを帯びています。修理履歴は無いので、選別ペア組の結果として最初からこうなっていたのでしょう。Lchの2SK76Aには絶縁マイカシートが2枚挟んでありました。こんなオマケは嬉しくないです。
   各VFETをDCA75でチェックしてみました。当然、VFETと識別できずにJFETと表示されました。この手のツールの制約ですが、とにかくデバイスは壊れていないようです。


4.次の作業は
 取りあえず、プリント基板の目視チェックと、劣化パーツの取外しまでが一段落しました。ここまでバラして元に戻るのか?と少し不安がよぎります。
  B3 #1_Maintenance_Cabinet disassenmbled unit

 これからは、次のステップに取り掛かろうと思います。
  (1) 2SK100の特性計測と代替の検討
  (2) 大型ブロックコンデンサのチェック(容量、ESR等)
  (3) 本体パネル付のアッテネータ、スイッチ、端子等のクリーニング(必要により交換)
  (4) パネルやフレーム、終段ヒートシンクのクリーニング
  (5) トランジスタ、ケミコン等の交換品の購入
 急がないので、時間をかけてじっくりと作業を進めるつもりです。

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