nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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真空管gm測定器の製作 (妄想と試計測)

 真空管の良否を判断するためには真空管試験機(チューブチェッカー)が用いられ、ショート、ガス、エミッション、gm等様々なチェック項目があります。真空管の健全性や疲労具合が最も分かりやすいのはgm(相互コンダクタンス)だろうと思います。

 以前製作した簡易型真空管カーブトレーサではEp-Ip特性カーブからgmを算出することはできますが、gmを直読することは出来ません。
 真空管試験機は大きいし高価で買えないし、gmを直読できる測定器がほしいなぁ・・・と、使うあてもないのに妄想し、先ずは乏しい知識を総動員してイメージし、バラックで試計測を行ってみました。

gm計_試計測アップ

(1) gmの計測原理
 gm(Trans-conductance:相互コンダクタンス)とは真空管の3定数の一つで、Epを一定に保った状態でのグリッド電圧の変化ΔEgに対するプレート電流の変化ΔIpとして定義されます。
 gmを計測するには一般的に、真空管の定格動作点において正弦波信号ΔEgをグリッドに印加し、プレートに生じる正弦波電流ΔIpを計測して次式で求められます。
  gm(S)=ΔIp(A)/ΔEg(V)

 具体的計測回路については、kumakkoさんの真空管試験器のページが非常に参考になりました。


(2) 基本構想
 gmを計測するには、真空管をある一定の動作点(DC動作点)で作動させ、その状態でグリッドにAC信号を加えてその時のプレートに生じる電流変化(AC電流)を計測すればよいはずです。
 3極管及び多極管の3結のgm計測を行うべく、次のような仕組みを考えます。

 ① 電源装置
  専用電源として組込んでもよいのですが、せっかく自作の真空管実験用電源があるので、これを外部電源として利用します。この電源は+B(60V~360V、120mA)、-C(-3V~-80V、20mA)及びヒータ(1.5V~25V、3A又は20W)を賄うことができ、さらに電圧・電流表示ができるのでgm計用電源としては十分です。

 ② 低周波発振部
  グリッドに印加するAC信号用の発振器です。
  周波数は1kHz、出力電圧は1Vrmsもあれば十分なので、余程歪みが酷くなければどんな回路でもいいと思います。

 ③ gm計測部
  gm値を計算するためにはAC電圧ΔEgとAC電流ΔIpを計測する必要があります。
  ΔEgはグリッドに印加するAC信号で、100mVrms程度なのでコンデンサ結合で取り出せば良いでしょう。
  ΔIpはプレートに流れるAC電流の実効値で、最大2mArms(gm=20000μS)~最小0.05mArms(gm=500μS)程度と仮定し、検出用抵抗を100Ωとすると最大200mVrms~最小5mVrmsとなります。
  100Ω抵抗の両端からコンデンサ結合で取り出しオペアンプによる理想ダイオード回路で実効値を得ます。
  gmの計算はワンチップマイコンで処理してLCD表示するか、オペアンプで演算してアナログメータ表示でいけると思います。


(3) 試計測
 以上のように簡単に行くのかどうか、次のような回路をバラックで組んで試計測を行ってみました。

 gm試計測回路  gm計_試計測外観1

 ① サンプルの真空管は6V6GTを使用し3極管結合とします。
  動作点はEp=250V、Eg=-20V(この時のIp=約20mA弱)とし、電源は自作実験用電源を用いました。
 ② グリッドには正弦波信号としてDDS発振器からの1kHz、100mVrmsを加えます。
 ③ プレートに直列に入れた100Ω抵抗の両端から、2μFコンデンサを経由して信号を取り出し、DMMのACVレンジで計測しました。
 計測値から、交流電流ΔIp=電圧値45.91mV÷抵抗100Ω=0.4591mAとなります。
 また、gm=ΔIp÷ΔEg=0.4594mA÷100mV=0.004591S=4591μS(4591μmho)となりました。


(4)感想
 バラック計測なので精度は怪しいですが、このような簡単回路でもgm計測はできそうな気がします。
 ただし、計測中はDMMの指示値が結構ばらつくので、ノイズの影響やグリッドに加える正弦波信号の歪み率(使用したDDS発振器はTHD+N≒0.2%)の影響がありそうだと思います。
 具体的な実機に仕上げるには、このあたりを十分に考慮する必要がありそうです。
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