nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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高圧用電子負荷装置 (改造)

 以前製作した高電圧用の電子負荷装置ですが、必要があって一部改造しました。

 製作当時は、私の用途からいって定電流(CC)モードのみで十分と考えていましたが、負荷抵抗一定の条件で電源回路の実験をするために、どうしても定抵抗(CR)モードが必要になりました。
 ハードやPICプログラムの大幅改造は避けたいので、簡単に出来る範囲での対応を目指します。
 検討の結果、回路をほんの一部変更する事で定抵抗モードが追加できそうなので、さっそく改造を行いました。若干使い勝手が悪いところもありますが、実験用には必要十分です。

高電圧用電子負荷(改造)_試験外観



(1) 定抵抗モードの必要性
 想定する負荷の状態は様々ですが、ある回路に加える電源電圧を変えたら電流が幾ら流れるか?という場合は定電流モードでは具合が悪くて、やはり定抵抗モードが欲しくなります。
 頻繁に使用する事はありませんが、簡単に定抵抗モードが得られるなら便利です。


(2) 定電流モードと定抵抗モードの仕組み
 ① 定電流モード
  負荷となるMOSFETに流れる電流をソース抵抗で電圧として検出し、オペアンプで電流設定電圧と比較して両者の差がゼロとなるようにMOSFETを制御します。
  すなわち試験電圧に関わらず電流設定電圧に比例した一定の試験電流が流れる事になり、この電流設定電圧は独立した基準電圧から作ります。

 ② 定抵抗モード
  試験電源から見た負荷抵抗を一定とするため、試験電圧に比例した試験電流をMOSFETに流します。MOSFETの制御は定電流モードと同一です。
  電流設定電圧は独立ではなく、試験電圧に比例することが必要です。(という理解で間違ってないですよね。市販品はどうやっているのだろう?)


(3) 定抵抗モード改造計画
 ① 現状の姿
  現回路は定電流モードのみであり、電流設定電圧はシャントレギュレータTL431の2.5Vを抵抗分圧し、可変抵抗10kΩで0~250mVに設定できます。
  MOSFETのソース抵抗は1Ωなので、電流設定電圧1mVが試験電流1mAに相当します。

 ② 定抵抗モードの追加
  電源電圧に比例した電流を流すために、試験電圧ラインから電流設定用10kΩVRにシリーズに分圧抵抗Rdivを追加します。
  電子負荷の(最小)負荷抵抗値を幾らにするか迷うところですが、切りの良い数値として1kΩとしました。これで試験電圧250V時に試験電流を0~250mAで調整することが出来ます。

  最小負荷抵抗値を1kΩにするには試験電圧を1000分の1にして電流設定電圧とすればよく、10kΩVRとシリーズに入れる分圧抵抗Rdivの比を1:999=10kΩ:9.99MΩとすればよい事になります。
  これで10kΩVRを回すことで、試験電源から見た負荷抵抗を∞~1kΩまで調整できます。最小負荷抵抗1kΩでは、100Vで最大100mA、50Vで最大50mAと少々もの足りませんが、後で必要があればレンジ切替え(Rdiv追加)を設けるのも簡単です。
  製作版の最終回路を参考に載せておきます。

高電圧用電子負荷装置(改造)_回路図  高圧用電子負荷装置(製作版)_回路図small

 ③ PICプログラムの変更
  定抵抗モードでは試験電圧が高い時に試験電流が制限値の250mAを超える場合があるため、このような場合は電流設定段階(試験電圧をONした時)に赤色LEDを点滅させて注意喚起することにしました。
  また、せっかくなので試験電流(mA)と試験電圧(V)から負荷抵抗(kΩ)を計算し、スイッチにより消費電力(W)と切替えてLCD表示できるようにしました。

 何れにせよ、電子負荷装置自体の最大電流が250mA(PIC電流計測回路とプログラムの制約)止まりなので、あまり欲張っても仕方ありません。全体を見直すのも面倒なのでこのままとします。


(4) 改造方法
 改造点はわずかで、モード切替スイッチ1個と分圧用抵抗1個を追加するだけです。
 分圧用抵抗Rdivは計算上は9.99MΩですが、この値は適当でよく10MΩ(この場合は最小負荷抵抗=1.001kΩ)でもOKです。
 調整する所は特にありません。

高電圧用電子負荷(改造前)_外観  高電圧用電子負荷(改造)_外観


(5) 使用方法
 特段に難しい所はありませんが、取り敢えず。
 試験電源をOFFの状態で、極性を間違わないように本機の端子に接続します。
 本機を電源ONして定抵抗モードに切り換え、電流設定用ツマミ(可変抵抗)を反時計側に回しきって(負荷抵抗=∞)おきます。
 この状態ではLCD表示の設定電流(SET>***.*mA)は0.0mAのままで、試しにツマミを上げても変化しません。(注:定電流モードでは設定電流が表示されます)

 試験電源をONすると本機に試験電圧が印加され、試験電圧と設定電流が表示されます。ツマミを上げていくと設定電流が増加します。この状態でも未だ試験電流は流れておらず、表示(SRC ***.*mA)は0.0mAのままです。

 パネル面のプッシュスイッチ(LOAD ON)を押して負荷ONとすると、試験電源に電子負荷が接続され、設定電流とほぼ同一値の試験電流が流れます。
 試験電流によって電源の電圧降下が生じた場合は、それに伴って設定電流も変化しますので注意を。
 なお、LCD表示の電力/抵抗切り替えスイッチを抵抗にすると、試験電圧と試験電流(実電流)から計算した抵抗値を表示します。

高電圧用電子負荷(改造)_CCモードW表示  高電圧用電子負荷(改造)_CRモードkΩ表示


(6) 所感
 製作当時は定電流モードだけで十分と考えていましたが、計画が甘かったようです。
 まあ、今回は簡単な改造で済んで良かったです。

 電子負荷の仕組みは簡単なので、電流設定用電圧を外部から制御すれば、任意波形による変動負荷も可能だと思います。
 根本的に見直すなら、最大試験電流のアップ、レンジ切替え、保護回路の追加、電圧電流の高精度計測、ロギング機能等々考えればきりがありません。電子負荷に凝っても仕方ないので今回はこれで完了とします。
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