nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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真空管実験用電源 (2012年7月製作)

 真空管回路をちょっと実験したい時、わざわざ電源部を組むのは大変で、ついつい億劫になってしまう。手元に手軽に使える実験用電源が欲しいと思い製作しました。
真空管実験用電源_外観

(1) 機能
 小規模な実験用として主要な機能は次のとおり。
  +B電源: 60~260V/160~360V 2レンジ、最大120mA(電流制限)
  -C電源: -3~-80V、最大20mA(電流制限)
   A電源: 6.3V/12.6V/1.5~25V可変、最大3A又は20W
  電圧電流表示: パネル面LCDに電圧値と電流値を表示

(2) 回路構成
 高電圧の可変定電圧回路は色々な回路がありますが、+B電源にはMaida Regulatorと呼ばれる回路を採用しました。これは3端子レギュレータをフローティングで用い、前段に耐圧保護用FETを用いるものです。オリジナルは https://www.national.com/an/LB/LB-47.pdf で、海外には熱烈なファンもいるようです。
 特徴は回路が比較的簡単なこと・・・くらいかな。負荷電流でFETのゲートを制御して電流制限を掛けることで過負荷やショート時の保護となっています。
 -C電源も若干の電流がとれるように+B電源と同じ回路構成としました。

 A電源は、24V 1.5A変圧器の整流出力を降圧型DC/DCコンバータでDC6.3V/12.6V/1.5~25V可変を選択可能とし、大半のヒータ電圧に対応できます。
 各電源の出力電圧と出力電流をOPアンプで検出し、20文字×4行のLCD表示器を用いて表示できます。
モカ_平身低頭small_メッセージ

(3) 構造・外観
 全体は幅230mm×高130mm×奥165mmの廉価なケースに納まり、割と小型にできたので机上での使用にも便利です。
 さすがにLCD表示器の文字サイズは小さくて見にくいですね。もう少し大きな文字のものが欲しいところです。PICのADC分解能は所詮10bitなので精度は良くありませんが、大まかな負荷状況を見ることができるので非常に便利です。この部分をDPMで製作するとDPMが6個も必要となり、視認性はよいもののケースの大型化やコストアップにもつながり痛し痒しです。

(4) 製作
 電源制御部は全て小型ユニバーサル基板に組みましたが、高圧部はランド間の耐圧に注意が必要です。
 使用部品は殆どが手持の流用のため、変圧器は用途不明なものを使用しています。一般市販品を使用すればもう少しスマートにできると思います。
 +B電源の定電圧部のFETは、低電圧・大電流時にそのドロップ分の大きな発熱があるので、十分なサイズのヒートシンクに確実に取り付けて下さい。
 中身は少し込み入っていますが、配線前の大物配置も示しておきます。
真空管実験用電源_大物配置  真空管実験用電源_計測用基板
真空管実験用電源_内部(前斜め)  真空管実験用電源_内部(後斜め)

(5) 使用方法
 高電圧を扱うため安全には充分に注意して下さい。
 真空管回路に直接接続できるように、片端が大型ICクリップの接続コードを製作しました。また片端がUS8ピンプラグの接続コードも製作し、これは別途製作の真空管ソケットベース(カーブトレーサ用)と組み合せて、真空管単体の特性確認やエージングに使用できます。(LCD表示器でEp、Ip及び-Egが確認できます)

(6) 所感
 高電圧用電源はヤフオクでも結構なお値段です。本器は性能的にはこれらの足下にも及びませんが、真空管回路用途での使い勝手はさほど劣らないと思います。1台あると便利なので、皆様もいかがですか。
 本器は出力電流が比較的小さく、中出力真空管アンプ(EL34PP等)を1台賄うことができません。もう少し大型の実験用電源を製作しようと考えています。
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