nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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CWアクティブフィルターの製作 (その3 完成)

 先日組み上げて、アンプのポップ音とヒスノイズに閉口していましたが、妥協できる程度に対策を行い、また各部の見直しも行って完成としました。
 今回手を入れた部分は次のとおりです。
 ① AFアンプIC LM386の電源入切時のポップ音対策
 ② 同じくLM386の無入力時ヒスノイズの低減
 ③ CWチューン表示の感度向上
 ④ BPFの帯域幅縮小
 ⑤ モード切替えのレベル合わせ

 アマ無線バンドのCWワッチでは、BPFを使用することでバックノイズが大きく低減され近接局の混信も気にならず、静かな中で気持ちよくワッチできます。
 でも、相変わらずちょっと速い通信にはついて行けません・・・。
CWフィルター完成_内部アップ


(1) 問題点と対策
 AFアンプのノイズ問題以外にも、少し使用してみて幾つか改善すべき部分に気が付きました。
 とにかく小型ユニバーサル基板1枚にパーツが混み合っており、これ以上追加することは難しい状況です。各々について出来る範囲で対策を行いました。
CWフィルター完成_内部


 ①② AFアンプLM386の電源入切時のポップ音及びヒスノイズ対策
  別のICに交換する以外無いかと思っていましたが、なんと同じような問題でアイデア賞的解決をされている方の記事を見つけました。
  JR3TGS' Homebrewing placeを運営されているJR3TGSさんの記事、AF AMPのポップ音対策とヒス音対策です。

  まさに同じ問題をうまく対策されており、さっそくこのアイデアを使わせていただきました。
  私の場合はLM386データシートどおりのゲイン20で使用していましたが、NFBをかけたことによるトータルゲイン低下を補うために設定ゲインを少し上げました。

  結果は、ポップノイズについては改善されたものの依然として残っています。でも許容範囲だと思って我慢しましょう。ヒスノイズは予想以上に改善されました。ヘッドホン使用時は無音時以外は気にならないレベルで、もちろんSPでは全く問題にはなりません。
CWフィルター完成_入力信号レベル  CWフィルター完成_アンプ出力信号レベル(スルー)

 ③ CWチューン表示の感度向上
  微弱信号ではCWチューン表示(LED)が点滅せず、もう少し感度を上げたいと思いました。トーンデコーダNJM567の前段にトランジスタ1個で簡単なアンプを追加しました。
  FFTソフトから600Hz -55dBFSの信号を入力し、チューン周波数を合わせ込むと共に表示LEDの点滅感度を設定しました。
  この結果、微弱な局でも点滅するようになりましたが、反面ノイズ等でも一瞬光るので妥協しなくてはなりません。

 ④ BPFの帯域縮小
  製作時はBPF1(ワイド)で約150Hz、BPF1+BPF2(ナロー)で100Hz弱となっていました。ワイドはともかくナローはもう少し帯域を狭めたいと思います。
  BPF部には多重帰還型フィルター回路を使用しており、BPF2の定数を一部変更してナローで約50Hzにしました。
  私にとってはこれ以上狭めると使いづらくなりそうです。
  最終状態のLPFとBPFの特性を示します。BPFは当初(バラック)に比べるとかなりシャープにしました。
CWフィルター完成_計測風景  CWフィルター完成_LPF特性new

CWフィルター完成_BPF特性new  BPF特性

 ⑤ モード切替えのレベル合わせ
  スルー位置に比べて、特にBPFナローでの音量低下が大きく、モード切替により音量差があるため一々ボリューム調整が必要でした。
  FFTソフトで見るとピークレベルはさほど差が無くても、BPF位置ではバックノイズが大きく低下するために音量が下がったように感じてしまいます。
  BPF2回路の入り口にゲイン調整を追加し、ピークレベルを若干アップして聴感上の音量差が無いように調整しました。ただし、多重帰還型BPF回路のゲイン調整は中心周波数fcにも影響するため、FFTソフト等でチェックしながら調整する方がよいでしょう。
CWフィルター完成_BPF1レベル


(2) 最終回路と留意点
 上記の変更を反映した最終的な回路図を示します。素人による寄せ集め回路なので参考程度に見てください。
CWフィルター完成_回路rev1

 アマ無線には疎い私が実際に組んでみて気が付いた事を書いておきます。
 ① アクティブフィルター回路は難しい
  簡単なLPFやBPF回路でも電卓片手に計算するのは至難の業で、定数計算には支援ツールが不可欠だと思います。
  Web上では私もよく利用させていただく大川電子設計製作さんによる技術系ツールが便利です。またオペアンプ各社からも解析ツールが出ています。
  私は、かなり昔のものですがFilter Design Assistantと言う古のツールも使用しています。(下図参照)
CWフィルター完成_BPF計算その2

  例えば中心周波数fcの変更やバンド幅、ゲイン変更が必要な場合はこれらのツールを活用されると良いでしょう。

 ② ノイズ対策
  オーディオアンプではノイズ対策の要としてアースラインに非常に気を遣います。今回の小さな基板でもそのセオリー(共通インピーダンスやループの廃止、一点アース等々)に倣っています。なるべく不要なノイズを排除する実装を心がけたいものです。

 ③ 課題
  気になる問題点が一つあります。
  時々、何かの条件によりトンツー音がエコーのように後を引く現象があります。フィルター回路の過度現象かとも思いますがよく分かりません。全体のシミュレーションでも行えば何か出てくると思いますが、なにせお気楽リスナーなので、まあこの程度はいいかと。

(3) 感想
 IF段CWフィルターのない安物受信機で聴いていたトンツーは、バックノイズと混信だらけの酷いものでした。
 安価に製作できるオーディオフィルターがこれほどの効果があるとは思いませんでした。とにかくノイズが消えて静かな中で聞くトンツーは良いものです。CWチューン表示も便利この上ないグッズです。

 昔のことを思い出してアマ無線がちょっぴり懐かしく、CQに応答できないもどかしさも・・・。

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