nobuの雑記帳「+バイアスを少し」

近頃なぜか真空管や電子工作に興味を持ちだし、日常生活に少しの刺激と楽しみをプラスしようと、凝り固まった頭の体操も兼ねてこの雑記帳を綴ることにしました。
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低歪み発振器 (2012年9月製作)

 アンプの歪み率計測には低歪み低周波発振器が不可欠で、真空管アンプ用なら歪み率THD+Nは0.01%以下が欲しいところです。計測には発振器の他にノッチフィルタで構成された歪み率計も必要となり、アマチュアにはかなりハードルが高い分野です。
 現実的には、efuさんが公開されているWaveSpectraとWaveGene+サウンドカードを使用する方が手軽で高精度だと思います。
 まあ、それでも一度は低歪み発振器くらいは製作してみようとトライしました。
低歪み発振器_外観

(1) 機能
 歪み率計測用を目標に、おまけを付けて次の機能としました。
  周波数  : 10Hz~150kHz(正弦波、方形波)
  歪み率(THD+N): 0.008%(20Hz~20kHz正弦波)
  出力電圧 : 4Vrms
  周波数表示: ゲートタイム1S/0.1S
  ノイズ発振: 約10Hz~約100kHz ホワイト/ピンクノイズ

(2) 回路構成
 回路は、(低歪み)信号発振部、ノイズ発振部、表示部及び電源部で構成されます。電源部(±12Vと5V電源)は省略します。

① 信号発振部
 低歪み発振器には状態変数型やザルツァ型が多く用いられるようですが、今回は位相シフト+歪み打ち消し型を(興味本位で)採用しました。引用元はhttp://www.redcircuits.com/Page82.htmです。
 位相シフト発振部からの信号はアナログフォトカプラで振幅制御されると共に、歪み打ち消し部を経由してフィードフォワードされることで、発振部での歪み抑圧を行います。
 低歪み正弦波信号はバッファを通して外部出力されると共に、方形波整形部に送られコンパレータにより方形波に整形されて出力されます。
低歪み発振器_回路図  低歪み発振器_正弦波発振部

② ノイズ発振部
 ツェナーダイオード固有の広帯域ノイズを高利得OPアンプ回路で増幅してホワイトノイズを得ると共に、-3dB/octのイコライザを通してピンクノイズに変換します。ノイズ信号は約100kHz程度の帯域を有します。引用元はトランジスタ技術2004年1月号です。
 これらのノイズ信号と信号発振部からの正弦波/方形波をミキシングできるようにしました。使用目的はありませんが、何かの役に立つかもしれません。
低歪み発振器_ノイズ発振部

③ 表示部
 信号発振部の発信周波数を直読するために、PICによる簡単なゲート式周波数カウンタを構成しました。低い周波数では精度がイマイチで、レシプロカル式がほしいところです。
 出力信号レベルを知るために、理想ダイオード回路による平均値処理/実効値表示型のアナログメータを設けました。より精度を高めるにはRMSコンバータICの使用も考えられますが、そこまでは必要ないかと。

(3) 構造・外観
 パネルのバーニアダイヤルが野暮ったいですが、適当な減速機構が見つからず他に代替はないようです。
 内部は信号発振部のシールドもしていませんが、シールドを施せばノイズフロアが下がって歪み率(THD+N)がもう少し改善できるかもしれません。
低歪み発振器_レイアウト検討

(4) 製作
 本器の要である信号発振部は極力低歪みに作る必要があり、発信周波数を決定するコンデンサはLCメータで計測し、選別&組合せで値を合わせ込みました。一方の2連可変抵抗も精度が高いものを使いたいところですが、幾つも 購入してギャングエラーをチェックするにはフトコロが厳しく、やむなくALPSのミニデテントボリュームを奮発して妥協しました。デテントも実測すると結構誤差があります。
 使用するOPアンプも個体差が歪み率に影響するので、可能ならば差し替えて最良のものを選定して下さい。
 歪み率に影響が大きなアナログフォトカプラは秋月店頭のものを使用しましたが、これ以外にCDS+赤LEDの組合せも試しましたが大差ありませんでした。
 実装では、オーディオアンプと同様にアースの引き回しに注意する必要があります。特に信号発振部のアースは長くならないように確実に1点アースとするのが良いと思います。
 各部を小型ユニバーサル基板で(テストしながら)製作したため、ケース内は小さな基板だらけになってしまいました。これらは試作の予定だったのですが、作り直すのが面倒くさくて実機に任命です。
低歪み発振器_内部(前斜め)  低歪み発振器_内部(後斜め)

(5) 使用方法
 作ってはみたものの、当然発振器だけでは歪み率計測はできません。WaveSpectraとWaveGeneの組合せの方が使い勝手も精度もずっと上ですね。本器の歪み率もWS&WGペアで計測しました。
 時間安定度にも課題があります。30分ほどはアイドリングをしないと若干ですが発振周波数がずれていきます。
低歪み発振器_Wave Spectra画面

(6) 所感
 製作して以降、まだ何かの役に立ったことはありません。将来の活躍に期待します。
ノッチフィルター(歪み率計)まで手を出すスキルも意欲もなく、将来の課題としておきます。
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