今日は、朝起きると一面真っ白で、今もしんしんと綿雪が降っています。昨年1月以来の大雪になりそうです。
自宅の庭には既に10cm以上の積雪があり、木々の枝にも降り積もっています。
このような日は、お出かけは控えて自宅でのんびりと電子工作に勤しみましょう。
と言うことで、特段何かやる事がある訳ではない私は、以前製作した周波数特性測定器のPCプログラムについてプチ変更を行うことにしました。
1.自分好みにプチ変更
後閑氏のサイト「
電子工作の実験室」には、PICのファームとPCのプログラムの両方のソースコードが公開されており、私のようなプログラム苦手の者には大変有り難いことです。
公開されているプログラムを(配置アレンジを一部変更して)そのまま使用させて頂いていましたが、自分好みにすべくプチ変更を行いました。やったことは簡単なことです。
(1) 気になる点と改善策
① Win7(32/64)で動かすとグラフ背景が黒になる。私の計測用PCはいまだにWinXPですが、後々のことを考えるとWin7で使えないのは困ります。
(対策)グラフの背景を白に塗ればOKです。

② 周波数特性グラフで、開始周波数の次の周波数からグラフ表示される。10Hzからスイープすると、(例えば)15Hzからグラフが描かれます。計測データは10Hz時の値も記録されており表示だけの問題です。
(対策)グラフ表示For~NextルーチンのIf文の修正のみ。

③ ログアンプ回路には-20dBのアッテネータが入っており、ダイナミックレンジは-50dB~+30dBであるがグラフ目盛りは+20dBまでである。
例えば、10W出力アンプの8Ω終端での電圧は8.94Vです。ログアンプ回路は0dBm(0.77V/600Ω)入力時に0dBとなるように設定してあるため、ハイインピーダンス入力のログアンプで先の8.94Vを計測すると21.3dBとなり+20dBのレンジをオーバする。
(対策)周波数特性、レベル特性計測共に+30dBまでレンジを拡大します。
④ 本機の計測周波数のステップは、1decade(10~100等の10倍となる範囲)が等間隔のきざみ値となっているため、1decadeの周波数の低い領域では(周波数軸が対数のため)グラフの目が粗くなってしまいます。
(対策)周波数の低い領域(10~40)ではきざみ値を少し細かくして、グラフの荒さを改善します。
⑤ 計測データはcsvファイルとして出力されるが、計測値(dB)の羅列で周波数の表示がない。計測データの定量値を知るためにCSVファイルを見ても、周波数が記録されていないため非常に読みにくいし、エクセルに取り込むにもちょっと工夫が必要です。
(対策)CSV出力ファイルに周波数を追加します。

2.使い勝手
プチ変更を行って、更に使いやすくなりました。
下の写真は、USBオーディオDACに使用すべく入手したトランスの裸特性を計測しているところですが、その特性は先のグラフのように300kHz辺りに数dBのピークを持つ事がわかります。2次負荷抵抗を10kΩで計測したので少し下げれば様子が変わってくるだろうと思います。このように部品の特徴を、安価な自作計測器である程度把握できることは非常に助かります。

今さら秋月DDSキットを購入する価値はないでしょうが、DDSチップでも同等の製作例が後閑氏の「電子工作の実験室」で公開されています。
決して難しい回路ではないので、ぜひトライされると良いでしょう。なお、今回の記事は決してあら探しではなく、これから周波数特性測定器を製作される方が居られたら、なにか参考になればと思い書いたものです。
3.余談です
(1) VB6持ってました
ソースはVB6で記述されています。その昔、何を血迷ったかVBを勉強しようと意気込んで購入し、殆ど手付かずのVisual Studio6が手元にありました。箱もマニュアルも真っ新です。ゴミで捨てずにラッキーでした。
(2) いきなり転倒
ものは試しと、オリジナルのソースを読ませてコンパイルすると、あらら・・・エラーです。エラーログを見ると、なになに”・・・・・ライセンスがありません”???。いや、ちゃんとシリアル番号も入れたのに、今さら言われても。サポートも終わっているし。再インストールしても別PCにインストールしても、どう足掻いてもエラーです。

(3) 対策発見
1週間以上も試行錯誤の末、藁をもすがる思いでネットで探すとありました!
JA1WBY氏のサイトで、この周波数特性測定器を製作され、同じような事象に遭遇されています。
同氏の場合はMSDERUN.CABを解凍してWindowsフォルダに放り込んで解決されたとのこと。私のCDにはCABファイルは無く全てファイル単体で入っています。でもここまで判ったのでネットを徘徊してMSDERUN.CABの中身を調べ、該当ファイルをコピーすることで解決できました。JA1WBY氏の事例がなければ苦悩の日々が続いていたことでしょう。感謝、感謝!
でも何でこんな事になるの?とっくにサポート外でしょうけどネェ →MSさん。
- 関連記事
-